気になる顔のシワ・シミ。実は「腸の老化」で恐ろしいことが起きているかも!?
私たちの肌や視力、歯茎などは、年齢を重ねるとともに老化していきます。
腸もまた同じく年をとるにしたがってそのバランスが徐々に崩れ、悪玉菌が増加し始めます。60歳になる頃には、善玉菌は極端に少なくなってしまいます。
腸の老化が進むと、肌のハリやツヤが失われたり、シワやシミが目立つようになるなど、見た目にも老けていくのです。
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腸の老化は疲れやすくなったり、たっぷり休息をとっても疲れがとれなかったり、体調を崩しやすくなります。生活習慣病の発症の元になります。
ところが現代人には、まだ若いのにもかかわらず、つねに悪玉菌が優位の状態が続いて、腸の老化が進んでいる人が多いのです。
というのも、腸は非常にデリケートな器官で、生活習慣やストレスの影響をもろに受けるからです。
現代のようなストレス社会では、実年齢よりも腸だけがうんと老けているということも珍しくありません。顔のシワ・シミの原因は、腸の老化かもしれません。
いつまでも若々しくいるためには、まず腸の中を若返らせる必要があります。
悪玉菌が増加すると、腸内腐敗が進んで毒素が発生
この毒素は、火山からの噴出ガスの成分に等しいといいますから、どれほど危険なものであるかおわかりでしょう。毒素が腸内にたまることで、活性酸素が誘発されます。
活性酸素はそもそも、毒素を防御する目的でつくられるのですが、増えすぎると逆に細胞をサビつかせたり傷つけたりするのです。活性酸素が「もろ刃の剣」といわれるのもそのためです。
もし、腸細胞の遺伝子が損傷すれば、細胞が変異を起こします。
そしてひいては、ポリープやガン細胞へと発展していくと考えられています。
恐ろしいのは、これが腸内にとどまらないということ。
全身を巡る間に、あちこちに毒素をばらまいて活性酸素を発生させ、細胞を傷めるということが繰り返されるのです。
最終的には、毒素は肝臓で解毒処理されますが、便秘が慢性化するなどして免疫力や肝機能が低下すれば、血液の汚染や血流の悪化、新陳代謝の低下と、芋づる式に悪くなっていきます。
ヒトの「体内酵素の量」には限りがある
呼吸や体温がつねに安定していたり、食べたものが消化されて食べカスとなって排泄されたり、傷口が自然に治ることは、一見当たり前のように思えます。
しかし、無意識のうちに行なわれるそれらの生命活動はみな、体内酵素のはたらきによって支えられているのです。
このように、体の基本的機能が一定に保たれるというのは、生命の必須要件の1つで、これを恒常性(ホメオスターシス)といいます。生命のあらゆる営みは、酵素なしには成り立たないのです。
生命の維持や活動に不可欠な触媒機能を備えたたんぱく質の一種です。
動物・植物を問わず、あらゆる生物に存在し、その内部で起こるすべての化学反応を触媒するものです。
通常であれば、高温・高圧といった特殊な条件の下で非常に長い時間を要するはずの化学反応を、体内酵素は私たちの体内で、わずか36〜37℃の環境で瞬く間にやってのけるのです。
しかも自分自身の性質はいっさい変えないのですから、その能力は驚くべきものです。
医学的にも化学的にも、まだ解明されていない部分が多いことも事実です。
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1つの酵素には1種類の作用しかなく、鍵と鍵穴のような関係であることはわかっています。しかし、体全体でどのくらいの種類の酵素が存在するのかは、はっきりはわかっていません。
体内酵素は生命活動の基盤
体内酵素を十分に確保しておくことが、健康や寿命を左右するカギとなることは説明しました。
しかし、困ったことに体内酵素は使えば減り、また、加齢によっても減少します。
幼児の体内には、老人の100倍にも相当する酵素があるといわれています。
かつては、酵素は食物から摂り入れるたんぱく質を材料に、体内で無限につくられると考えられていました。しかし、じつは一生の間に体内でつくられる酵素の量には限りがあったのです。
「体内酵素をムダ遣いしない」食事のコツ
体内酵素はどのようなことに使われ、消耗するのでしょうか?
大きく分けると、3つの使いみちがあります。
- 体の恒常性・自然治癒力の維持
- 食物の消化吸収
- 体内に侵入・発生した毒素の解毒
最も基本的な機能が1です。細胞の再生や修復をしたり、神経系やホルモン系、免疫系のバランスを調整するのに、体内酵素を使うからです。
ですから、余計なストレスをため込んだり、不用意に体にムリを強いたりするのは、体内酵素のムダ遣いにつながるでしょう。
また、食べたものを消化してその栄養分を分解し、体に吸収するためには、体内酵素を消化酵素として使います。
食べる量が多ければ当然、それだけ大量の消化酵素が必要です。むやみに暴飲暴食を続ければ、大切な体内酵素を浪費することになります。
食べるものの質や、よく噛んでいるかどうかも無関係ではありません。
また、不規則な食生活も消化酵素の負担を増やしますから、夜遅く寝る前に食べるのもよくありません。
食事時にアルコールやコーヒー、タバコはNG
食事時にアルコールやコーヒー、タバコなどの嗜好品を摂ると、それらの解毒のために酵素が使われてしまいますので、消化吸収は悪くなります。
さらに、現代社会は、体内で活性酸素を発生させる有害物質に満ちており、それらを解毒するためにも体内酵素を大量に消費します。
食品添加物、医薬品、農薬などの化学物質、環境汚染、家電製品から発せられる電磁波、紫外線、ストレスなどがその代表です。もはや私たちの生活と切っても切り離せないものばかりで、断ち切るには限界があるでしょう。
たとえ外的な要因から発生する活性酸素を防ぐことができても、生きている限り避けられない活性酸素があります。それは、体細胞の中のミトコンドリアがエネルギーを生み出す際に発生する、「スーパーオキサイドラジカル」です。
これを解毒する作用をもつ「スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)」は、特に欠かすことのできない体内酵素の1つです。
SODは中年以降、急激に減少する
SODが急激に現象すると、軽い症状の病気でもこじれやすくなり、重い生活習慣病を引き起こす可能性が大きいといわれています。
では、酵素を補給するにはどうしたらいいのでしょうか?
それには、加熱していない生の生鮮食品(野菜・果物・魚介類など)や、発酵食 品を摂るのが効果的です。
ただし、くれぐれも、農薬や食品添加物を使用していないものに限ります。
ビール酵母や玄米発酵食品、エンザイムのサプリメントから酵素を補給するのもいいでしょう。
また、腸内細菌が体内酵素をつくる作業を促進させるためには、乳酸菌生成エキスなどが有効です。
その他、酵素のはたらきを補い、体内酵素が効率よく機能を発揮するよう手助けをするのが、ビタミンとミネラルなど、補酵素といわれる栄養素です。
これらは、精製されていない穀物、野菜、果物、海藻類からも補給できます。
さらに、体内酵素の消耗を軽減する効果をもつのが、免疫調整物質や抗酸化物質です。
これらの体内酵素の「味方」をしてくれるサプリメントを、できるだけ1、 2種は摂るように心がけましょう。