皮膚のターンオーバーが原因!?化粧品でトラブルが起こるときの理由
私たちのからだ全体を覆っていますが、皮膚ですが、洋服のようにまとっているわけではありません。実は、皮膚そのものが、からだの臓器として働いているのです。
肌はたんぱく質でできている!健康な肌をつくるために欠かせない栄養素にも説明していますが、皮膚にはいくつもの役割があり常にターンオーバー(新陳代謝)を繰り返しています。
ここでは皮膚のターンオーバーを知って化粧品トラブルが起こらない、正しい化粧品の選び方をご紹介します。
目次
皮膚の役割とは
皮膚は細菌やウイルスなどからからだを守ったり、 外気温に合わせて汗を分泌し、体温を一定に保ったりしてくれます。また、皮膚自体に触覚がありますから、痛みや温度などの刺激を感知することができます。
そして、皮脂を分泌し、角質層の水分を保ち、全身を乾燥から守っているのです。
やけどでからだの表面の20%が損傷すると、命に危険が及ぶと言われますが、これは 皮膚が直接、生命活動に深くかかわっているためです。
ターンオーバー肌にとって大切な「28日間」とは
肌の一番外側にある表皮では、常に新陳代謝がおこなわれ、約8日のサイクルですべての細胞が入れかわります。
表皮は、真皮に近い深部から順に基底層、有棘層、粗粒層、角質層の4層に分かれています。基底層でつくられた細胞は徐々に押し上げられ、約14日間かけてもっとも外側に位置する角質層までたどり着きます。
角質層の細胞は、さらに14日間かけて、表面から順に、垢となってはがれ落ちていきます。
毎日生まれ変わるお肌
肌をこすったときに出る白い垢。これは古い角質と皮脂のまざったもの。
角質層は、角質細胞がブロックのように積み重なってできています。それをカバーするように皮脂が膜をはっています。この皮脂膜で肌は守られながら、古い角質が順番に押し出されていきます。
落としきれなかったメイクの色素が、肌から吸収されて、奥へと入り込むことがありえないのがわかると思います。肌はこのように、古い細胞を外へ外へと押し出し、排泄していきます。
ターンオーバーが正常に機能していれば、表皮の細胞は生まれ変わり、28日前の細胞とは違う、新しい細胞になるのです。
ターンオーバーは はやくても遅くてもダメ
ターンオーバーは、はやすぎても遅すぎてもいけません。
ピーリングでは、角質を人工的に取り除きますが、まだはがれる準備のない細胞を無理やりはがすと、肌のバリア機能が働かずに、肌荒れや乾燥を引き起こすことがあります。
逆に、ターンオーバーがうまく進まないと、取り除かれるべき角質が肌に残ってしまいます。古い角質が毛穴や汗の腺をふさぎ、ニキビなどの肌トラブルを引き起こしたり、肌のハリや弾力が失われたりします。
正しい化粧品の選び方
「良いか悪いかではなく、合うか合わないか」
さまざまな化粧品があふれていますが、自分に合った化粧品を選ぶのはなかなか難しいものですよね。「しっくりくる」と思って使いはじめても、使っている途中で、やっぱり違う、効果が感じられない、と変えてしまう人も多いと思います。
「どの化粧品を使えばいいのか」答えは「つけたときにしみたりしなければ、好きなものを使う」ということなのです
肌はひとりひとり違います。AさんにとってよかったものがBさんにも同じようにいいとは限りませんよね。
皮膚科専門医が成分を見ても、種類が多いうえに配分も記載されていないため、中身のよしあしまではわかりません。基本的に国内の販売ルートにのって、デパートやドラッグストア、コスメショップで市販されている化粧品なら、安全面の検査やアレルギーテストなどを経ているはずなので、その点では、高級なものも薬局で買えるものも大差ありません。
化粧品でトラブルが起こるときの2つの理由
化粧品の大部分には化学物質が含まれていますが、それも酸化するのをさけるために、ある程度は必要なものです。とはいえ、当然、私たちのからだがつくりだしているナチュラルな物質とは違いますから、人によって合う、合わないが生じるのはしかたありません。
化粧品選びで気をつけてほしいこと
つけたときにかゆみがあったり、ピリピリとしみたりするような感じがするときに、そのまま使い続けないことです。せっかく高価な化粧品を買ったのだからもったいないとそのまま使う人がいますが、やめておきましょう。
化粧品でかぶれた。何を使っても合わない。という人も多くいます。多くの場合、化粧品自体が悪いわけではありません。
こういうケースの原因は2つあります。
ひとつは「肌力が落ちている」と「化粧品の使い方が間違っている」のどちらかです。
症状が出るのはたいてい、目のまわりや頬など、皮膚が薄くて弱い部分。化粧品自体に原因があるなら、手の甲にぬってもかゆみや腫れが起こるはずです。
症状が出る場所が弱いところに限られていたり、日によって症状が出たり出なかったりするということは、問題は自分のからだにあるということ。
体力が落ちていたり、月経前で皮脂の分泌が多すぎたり、少なすぎたり、過敏になっていたり・・・・・人によって原因はさまざまです。
効果の強いもの、弱いもの2種類を使いわけて
基本的に、スキンケア化粧品は、クレンジング剤でも化粧水でも乳液でも、効果を強く感じるものと、弱めのものと2種類用意しておくといいでしょう。
使ってすぐに肌がうるおったり、モチッとした手触りになったり、美容効果がわかるような化粧品は、それだけ肌に変化を与えるもの。強い作用がある場合があります。
たとえば体調が悪いときや、寝不足が続いて疲れているとき、月経(生理)前などは、そういうものはさけたほうがいいでしょう。
また、シミ、シワに効くものや、美白や角質除去など、多機能なものではなく「敏感肌用」などと表記されているものを選んでください。
月経直後から排卵までの調子のいい時期は、効果を強く感じるもので肌をつくり、排卵から月経までのトラブルが起こりやすい時期は、弱めのものでケアするといいでしょう。
別々に用意できない場合は、同じものを使ってかまいませんが、肌の調子がいまひとつというときは使用量を普段の半分にしてください。
多くの人は、肌の調子が悪いときこそ、それを改善しようとさまざまな有効成分が含まれた高価な化粧品を使ってしまいますが、肌に刺激を与えて逆効果になってしまいます。
化粧品の買いかえは「月経後」がベスト?
化粧品を買いに行って、店員さんに直接アドバイスをうけたりすると、断れなくなることってありますよね。一つのブランドの化粧品をひとそろい買うことになったりする経験もあるかと思います。
できればライン買いは、さけた方がいいでしょう。
その理由が、化粧品を買いかえるとき、クレンジングからクリームまで一気に変えてしまうと、トラブルが起こったときに、何が原因なのかわからなくなってしまうからです。
肌トラブルの原因を知っておくことは、次に新しい化粧品を試すとき重要な情報になります。
かゆみが起きたとき、それがクリームで起こったことなのか、化粧水で起こったことなのか、原因を突きとめなければ、次に何をさけたらいいのかわかりません。
化粧品のライン買いをすすめられても、即決しないで、必ず試供品をもらうことが大切です。使ってみて合うと感じたら、それだけを購入すればいいのです。
試供品は寝る前にかかとにぬって試す
かかとは角質がかたくて乾燥しやすい部分なんです。
朝起きたときに、化粧品をぬった部分がやわらかく、しっとりしていたら合格。
次に手や顔にぬって効果を確認してください。
購入するときは小瓶がオススメ
大瓶のものは一見割安に思えますが、なかなか使いきらないものです。
結局、途中で別の化粧品に変えてしまったりして、無駄にしてしまうことも。
また、一度開封した化粧品は酸化します。水をそのまま放置していると腐ってしまうのと同じです。冷蔵庫などの冷暗所で保管し、少なくとも2カ月くらいで使いきるようにしましょう。
どんなにいい製品でも酸化したものをつけたら肌にダメージを与えます。
まとめ
いかがでしたか。
ターンオーバーは、はやすぎても遅すぎてもいけません。逆に、ターンオーバーがうまく進まないと、取り除かれるべき角質が肌に残り、ニキビや吹き出物の原因になります。
シミ、シワに効くものや、美白や角質除去の多機能なものではなく「敏感肌用」を選ぶびましょう。