老けない体づくりは食生活から。食事の流れで若返りを実感するコツ
日常生活のちょっとした心がけで、簡単に免疫力をあげるちょっとしたコツの記事を紹介しましたが、食事の仕方や栄養の摂取の仕方で老けない体を維持することができます。
今回は若返りを実感する食事の仕方について、ご紹介します。
目次
美肌効果があるビタミンCは、毎食とらないと意味がない
ビタミンCに美肌効果があるというのは、みなさんもよくご存知かと思います。
肌細胞を作るコラーゲンの合成に働き、肌にハリを持たせます。また、抗酸化作用があるのでシミを防いだり、免疫力を高めて肌トラブルを防ぐなど、実にさまざまな効果があります。
私たちは、カラダの中でビタミンCを作ることができないので、若々しい肌を保つためには、食事から十分にとる必要があります。
ここまでは割とよく知られているので、一度にレモンジュースを大量に飲んだり、週に一度柑橘類をたくさん食べたりと、ビタミンCを多く補給しようとしている人は多いと思います。
しかし、1日に一度、あるいは週に一度、まとめてビタミンCをとろうとしても、思ったような美肌効果は期待できません。
ビタミンCを上手に補給するには、ちょっとしたコツが必要なのです。
ビタミンCは毎食とる
ビタミンCは水溶性で、水に溶けやすいビタミンです。
水に溶けてしまうということは、一度にたくさんとっても、カラダで十分に吸収されずに流れ出てしまうのです。
ですから、ビタミンCを十分に補給するためには、私たちはビタミンCを含んだ食品を毎食摂る必要があるのです。
1日の平均のビタミンC摂取量は、約100mg必要なので、1食当たり33mgが目安になります。 グレープフルーツなら半分で43mg、キャベツなら大きめの葉1枚(100g)で約41mg、赤ピーマンなら4分の1コ(40g)で68mgです。
煮たりゆでたりするとビタミンCの損失が大きくなるので、生で食べるのがおすすめです。
ビタミンCを毎食、適量とることは大切ですが、サプリメントやドリンクなどでもどんどんとっていると、下痢を起こすので注意してください。
下痢をすると必要な栄養素が腸で吸収されなくなるので、当然、肌荒れにもつながります。
食卓のいは、色とりどりの野菜やフルーツを
私たちが老けないためには、新陳代謝を高め、免疫力を上げ、あらゆる病気を予防する生活を送ることが理想です。そのためには、毎日の食事で、どんなポイントに注意すればいいのでしょうか。
アンチエイジングに効果的な食事
年を重ねるほどに、色とりどりの野菜やフルーツを食事に取り入れることです。
欧米の女性は、加齢とともに華やかな色の洋服を着るといわれていますが、それと同じことで、和食にありがちな茶色オンリーの食卓カラーではなく、カラフルで華やかな食卓を心がけましょう。
ファイトケミカルという抗酸化力をご存知ですか?
野菜やフルーツの色や香り、アクなどを構成する成分の総称であり、ギリシャ語で「植物の化学物質」という意味です。
ファイトケミカルにはたくさんの種類があり、細かく数えると、その数は1万を超えるといわれています。その多くに高い抗酸化作用があり、さらには、がんを予防する、血管を健康に保つ、抗アレルギー作用があるなど、それぞれがカラダを老けさせないさまざまなパワーを持っているのです。
ファイトケミカルが含まれる食材
トマトの赤い色素であるリコピン、ニンジンのオレンジ色の成分であるカロテン、ホウレンソウに含まれる黄色い色素であるルテイン、ショウガの香り成分のジンゲロール、唐辛子の辛み成分のカプサイシンなどがあります。
近年有名になったポリフェノールはブドウに含まれている色素で、アントシアニンやレスベラトロールなどに細分化されます。いずれもファイトケミカルの一種です。
また、植物ではありませんが、サケやエビの赤い色素であるアスタキサンチンもファイトケミカルです。
食事の際、どの食べ物にどのファイトケミカルが含まれているか、いちいち考える必要はないでしょう。色とりどりの食事を心がけるだけで、老化を防止してくれるファイトケミカルがさまざまに摂取できるはずです。
ファイトケミカルを野菜やフルーツから効率よくとる方法
それではファイトケミカルを野菜やフルーツから効率良く摂る方法をご紹介します。
旬のものには、ファイトケミカルはもちろん、さまざまな栄養がたっぷり含まれています。
加熱する とビタミンCなど一部の栄養は減少してしまいますが、ファイトケミカルは壊れません。スープやシチューのような煮物は、溶け出したビタミンなども一緒にとれるので特におすすめです。
ぜひ、毎日の食事作りのポイントにして、たくさんのファイトケミカルをカラダの中に取り入れてください。
毎食取り入れることが大切です。食べだめはできませんのでご注意ください。
サラダにかけるオリーブ油は、ドレッシングにしてから
生野菜のサラダを食べるときは、オリーブ油などをかけて塩こしょうしていただいたり、ドレッシングやマヨネーズをかけていただくことが多いと思います。
オリーブ油、ドレッシング、マヨネーズに含まれる油は、1g当たり約9kcalあり、少量でもカロリーが高いためによく悪者扱いされていますよね。
しかし、やみくもに油を 敵視するのも考えものです。サラダを食べるとき、適量の油をかけることで、カラダにプラスに働くことだってあるからです。
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンは、油と一緒にいただいたほうが吸収がよくなります。
ビタミンAやビタミンEが、抗酸化作用を発揮してくれるのと、ビタミンKは、ビタミンDとともに骨を強くしてくれるので、骨粗しょう症の予防に欠かせません。
サラダをいただく際の、アドバイス
オリーブ油などを直接かけるのではなく、ドレッシングやマヨネーズを利用することをおすすめします。理由は脂溶性ビタミンの吸収がよくなるという報告があり、ドレッシングやマヨネーズが、乳化しているからだと言われているからです。
乳化とは、水と油のように混ざり合わないふたつの液体の片方が微粒子となって、もう片方の液体の中に分散している状態のことをいいます。
乳化すると、油の粒が小さくなるため、これが結果的に脂溶性のビタミンの吸収をよくすると考えられています。
小松菜などの野菜に多く含まれる鉄は、酸味があるものと一緒にいただくことで吸収率が高まります。その点からも、油と酢で作られるドレッシングやマヨネーズは、鉄の吸収効果も兼ね備えている優れた食品ということになります。
ホウレンソウよりも、 小松菜をおすすめする理由
どのご家庭でも、毎日の食事において、バランスをとるために青菜の小鉢を一品プラスすることは多いと思います。
たとえば、ホウレンソウのおひたし。
ホウレンソウはカラダにいいからと、ほとんど毎日のようにおひたしにして食べているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ホウレンソウといえば、鉄が補給できる野菜として一般に知られています。
そのほかの栄養も豊富なので、日々の食事にプラスする青菜にはホウレンソウこそが最適だと信じて疑わない方が多いようです。
しかし、実は、鉄はホウレンソウよりも小松菜のほうが多く含んでいます。
鉄は不足がちな大切なミネラル
鉄の量は、ホウレンソウが100g中2.0mgに対して、小松菜は2.8mg。
言うまでもなく、鉄は不足しがちな大切なミネラルです。血中の鉄は、体中に酸素を運ぶために必要なものなので、鉄が不足すると、全身の細胞に酸素が十分に行き渡らなくなり、結果的にカラダは老けていきます。
また、ホウレンソウには、鉄の吸収を妨げるシュウ酸が含まれているのに対し、小松菜にはほとんど含まれていません。
このため、ホウレンソウを料理に使う際は、シュウ酸を取り除くために一度ゆでこぼす作業が必要です。でも、小松菜は生でも食べられるので、そのまますぐに料理に 使えます。
小松菜はカルシウムも豊富
こちらは、ホウレンソウが100g中49mgに対して、小松菜は170mg。3倍以上も含んでいるのです。
アンチエイジングを考えたとき、食事には青菜を使った料理が必ず一品は入っているのが理想的です。ホウレンソウでももちろんかまいませんが、鉄やカルシウムが豊富なうえに手軽に調理できる小松菜は、とてもおすすめの青菜です。
食後のコーヒーや紅茶には、 牛乳を入れましょう
食後のコーヒーや紅茶には、砂糖やミルクをお好みで入れる人、入れない人もいるかと思います。
ダイエットのために、コーヒーや紅茶に砂糖を入れない人は多いでしょう。
では、ミルクはどうでしょうか?
ミルクは栄養豊富といえども、カロリーもあるから入れないほうがいいと思っている方は多いのではないでしょうか。
実は、健康面を考えると、食後のコーヒーや紅茶には、ミルクを入れたほうがいいのです。
理由はシュウ酸にある
シュウ酸は、カルシウムや鉄などのミネラルと結びつきやすい物質です。
このため、食後にカラダの中に入れると、食事でとったミネラルと結びついてシュウ酸カルシウムの結晶を作ってしまうため、ミネラルの吸収が妨げられるのです。
また、そのまま体内に入ったシュウ酸は腸管から吸収され、体内でカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムの結晶になります。こうして体内で作られたシュウ酸カルシウムの結晶は、尿路結石の原因になることもあります。
ミルクコーヒーがカラダに良い理由
コーヒーや紅茶にあらかじめミルクを入れてしまえば、その段階でシュウ酸がミルクに含まれているカルシウムと結びついてシュウ酸カルシウムができます。
このため、シュウ酸がそのまま体内に入るのを防ぐことができ、食事でとったミネラルの吸収が妨げられる心配もなくなるのです。
また、カラダに入る前にすでにカップの中でできたシュウ酸カルシウムの結晶は、消化吸収されずにそのまま体外に排出されるので、結石の原因になる可能性は低くなります。