基礎代謝が落ちた!ダイエットで意識的に食べたいものとやってはいけないこと
若い頃はどんなに食べてもそれほど太らなかったけれど、
30歳をすぎた頃からは、「あれ? おかしいな?最近どうも太ってきたかも」と感じたことがあるかと思います。
それは、年齢ととも必ず落ちる、基礎代謝。
みなさんご存じだと思いますが、基礎代謝とは、私たちが何もせずにじっとしているだけでも、生きていくうえで最低限必要なエネルギー量のことです。
今回は基礎代謝ってなに?ダイエットと基礎代謝の深い関係とは?意識的にとりたい食べ物などをご紹介します。
目次
基礎代謝とは?
生きていくために最低限必要な生命活動、つまり内臓を動かしたり体温を維持するなどに使われるエネルギーのことです。
基礎代謝が高い人は、エネルギー代謝が活発に行われているため特別な食事制限や運動をしなくても脂肪が溜りにくい傾向があります。
理屈としては、基礎代謝に必要なカロリー分だけを食べていれば、何もしていなくてもその分はすべて消費され、太ることはありません。
年齢とともに太りやすくなる理由
年をとると、基礎代謝が落ちてきます。
若い頃と同じカロリー分を食べていても、太りやすくなってくるのです。
通常は、基礎代謝以上のカロリー分を食べても、それ以上に運動などでエネルギーをどんどん消費すれば、太ってくることはありません。
でも、そうでない限り、余分なカロリーは脂肪となってカラダに蓄積されていきます。
つまり、私たちのカラダは、ある程度の年齢になったら、できるだけエネルギー代謝が進む食べ方をしないと、どんどん体型が崩れていく運命にあるのです。
エネルギー代謝が進むにはどうすれば良いのか?
一番は食べた分だけカラダを動かし、基礎代謝を上げるトレーニングをすることが大切です。
そして、どんな食材を選べばいいのでしょうか?
エネルギー代謝に良い食材、食べ方をご紹介します。
たんぱく質を必ずとる
たんぱく質が豊富な食べ物といえば、牛乳、卵、肉、魚、大豆・大豆製品。
毎日の食事でこれらをしっかりとることが、基本中の基本です。
たんぱく質をあまり食べないと、どうしてもそのぶん炭水化物と脂肪ばかり食べることになり、結果的にカロリーオーバーになりがちです。
また、エネルギー代謝には、必ずビタミンB群が必要です。
ビタミンB群が不足していると、代謝が進まなくなり、糖質、脂質、たんぱく質が、カラダの中に脂肪として蓄えられていくことになります。
そんな大切なビタミンB群が豊富なものも、牛乳、卵、肉、魚、大豆・大豆製品。
つまり、たんぱく質が豊富な食品なのです。
どうして痩せられないのか
たんぱく質をあまり食べない食生活は、肥満のもとになります。
たとえば、毎日の食事をラーメンや菓子パンで済ませていると、食事量が少ないため当然、痩せのは難しくなります。
ラーメンや菓子パンは糖質と脂質が多いうえにビタミン類が不足しているので、エネルギー代謝が進むはずがありません。
ラーメンや菓子パンを食べても大丈夫!
たんぱく質を取り入れた食事バランスで、適度な運動すれば良い!
体型を維持するためには、毎日、牛乳200ml、卵1コ、肉50〜100g程度、魚70g程度、大豆・大豆製品を豆腐なら100g、納豆なら40g〜50gを目安が理想とされています。
たんぱく質をしっかり食事に取り入れるようにしましょう。
理想の体型を維持するには、1日2ℓの水を飲もう
言うまでもなく、代謝が悪いと太りやすくなり、健康な肌や骨、筋肉などが作られにくくなってしまいます。ですから、私たちのカラダを若々しく保つためには、代謝を活発にする栄養素を過不足なく取り入れた食生活を心がけなくてはいけません。
必要なものはビタミンB群と水分
エネルギー代謝に必要な栄養素としてはずせないのは、ビタミンB群が必要とされています。
具体的に説明すると、【糖質の代謝にはビタミンB1】【脂質の代謝にはビタミンB2】【たんぱく質の代謝にはビタミンB6】が深く関わっています。
これらのビタミンが不足しているとエネルギー代謝がうまくいかず、食べた物が脂肪と化してカラダに蓄積されてしまいます。
そして、ビタミンB群以外にも、エネルギー代謝に必ず必要なものがあります。
それが、水分です。
エネルギー代謝をはじめ、体内で行われているさまざまな化学反応は、体液という水の中で行われているのです。
むくみ=太るは違う
「水を飲むと太るので、できるだけ飲まないようにしています」という方、意外に多いのではないでしょうか?
実際には、水を飲んでも、一時的にむくむということがあっても、太るということは絶対にありません。
活発な代謝を促すためにも、十分な水を1日かけて飲むようにおすすめします。
水でなくても、お茶でもかまいません。体重1kg当たり30〜50mlが目安なので、 体重50kgの人なら、1日約2ℓとなります。
水は、血液やリンパ液などの体液成分でもあり、体液はビタミンB群などの栄養素の輸送も行っています。
水分が足りないカラダ
水分が足りないと、便秘になりがちです。
水分はデトックスの観点からも、 毎日十分な水分をとるように心がけるべきです。
ただし、飲めば飲むほどカラダにいいわけではありません。
水の飲みすぎは腎臓に負担がかかります。
マラソンなど、特別激しい運動をしたときや、大量に汗をかいたときは別ですが、くれぐれも飲みすぎないようにしてください。
ダイエットに良いミネラルウォーターは【軟水】or【硬水】
軟水と硬水の定義は、日本とWHO(世界保健機関)で違いますが、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量で決まっていて、少ないのが軟水、多いのが硬水になります。
結論からいうと、どちらでも良いのです。銘柄の味の好みによって、続けられる水を選ぶことがポイントです。
「お酢を飲むとやせる」はかえって太る結果になる
「お酢はカラダにいい」というのは、昔からよく言われてきたことです。
「黒酢」などいろいろ市販されており、美容と健康のためを考えて、すすんで飲んでいるという方もいらっしゃるでしょう。
「お酢を飲むとやせる」などダイエットとして飲んでいる方も多くいますよね。
しかし、お酢も飲み方を間違うと痩せるのは難しくなります。
それどころか、お酢を飲みすぎると体脂肪が増えてしまう可能性があるのです!
お酢はダイエットに効果的なのか?
『酢はカラダの中でクエン酸になり、クエン酸回路を活発にして、エネルギーの代謝をよくする効果があるらしい』
クエン酸回路というのは、ごく簡単に言うと、私たちのカラダの中でエネルギーを作り出している回路のことです。これが順調に働いているおかげで、私たちはカラダの中に取り入れたさまざまなものを、生きるためのエネルギーに変換できます。
実際には、お酢をたくさん飲んだところで、期待されているほどクエン酸回路がよくなることは、まずないといわれています。
それどころか、栄養状態がよいときにクエン酸が過剰にあると、クエン酸はカラダの中で脂肪酸に変わり、中性脂肪の合成が促進されます。
つまり、最初に述べた通り、体脂肪が増えてしまう可能性があるのです。
お酢を取り入れるなら、酢の物などの料理や、酸味のある柑橘類などを食事に取り入れたほうが、健康維持のためにおすすめです。
ウォーキングのあとのスポーツドリンクはNG
美容と健康のためにウォーキングがよいことは、さまざまな論文等々で、科学的に立証されています。
しかし、ウォーキングに励んでいるのに、一向にやせない、あまり効果が出ないという方もいらっしゃると思います。
実際にそうした方に話を聞いてみると、意外なところに落とし穴があることがわかっています。
それは、スポーツドリンクをたくさん飲んでいる人が多かったのです。
スポーツドリンクで肥満に
種類にもよりますが、市販のスポーツドリンクには、カロリーが高いものもあります。中には500mlのペットボトル1本で、120kcal程度あるものも。
これでは、せっかくのウォーキングでエネルギーを消費しても、スポーツドリンクを飲むことでプラマイゼロになる可能性があります。
歩いて消費したエネルギー量よりも、スポーツドリンクでとったエネルギー量のほうが上回り、おなかまわりに脂肪がついていく可能性があるからです。
軽い運動なら水で十分
激しいスポーツならスポーツドリンクはおすすめです。
しかし20〜30分のウォーキングでしたら、スポーツドリンクではなく、水を飲むことをおすすめします。そうすれば、ウォーキングを続けているうちに、きっと効果があらわれてくるでしょう。
勘違いしてしまいがちですが、スポーツドリンクは栄養が豊富で、飲んでいるだけでカラダにいいと思って水代わりに飲んでいる方もいらっしゃいます。
そういう方は、常にスポーツドリンクを持ち歩き、小まめに飲み続けているようです。
そのためエネルギー過剰になっている方も見受けられます。
小まめにとる水分は、やはり水かお茶が一番おすすめなのです。
どうしても甘いものが欲しい!そんなときは食後に!
ケーキにアイスクリーム、どら焼き、大福。甘いお菓子は、本当に魅力的ですよね。
たまに食べるぶんには問題ないとはいえ、甘いものが太りやすいというのは、まぎれもない事実です。
甘いものが太りやすい理由
甘いものが太りやすい理由のひとつに、血糖値の問題があります。
血糖値が急上昇して高血糖が続くと、私たちのカラダにさまざまな悪影響を及ぼします。太るというのも、そのひとつです。
ところが、甘いお菓子でも、食べ方をちょっと工夫するだけで、血糖値を上がりにくくすることができます。
空腹時は避けて食後に食べる
結論から言うと、甘いものは空腹時に食べず、食後に食べることです。
甘いものといえば、デザートとして食後に食べることが多いわけですが、これは血糖値の急上昇を防ぐという観点からも、理にかなった食べ方なのです。
血糖値とインスリンの関係
糖尿病を気にされている方はよくご存じだと思います。
私たちが食事をすると、食べ物から得た糖質によって、血液中のブドウ糖、つまり血糖値が上がっていきます。その上がった血糖値を下げるために膵臓から分泌されるホルモンが、インスリンです。最近は血糖値の上昇を抑えるドリンクなどが人気ですよね。
インスリンは、常にちょっとずつ分泌されていますが、食事をして血糖値が上がると、そのたびに追加で分泌されます。
このインスリンの分泌量をコントロールすることが、若々しい体型を保つうえでも 非常に大切なのです。
インスリンの働き次第で太りやすくなる
インスリンは、まず上がりすぎた血糖値を下げるために分泌され、さらには、余ったブドウ糖をグリコーゲンに変えたり、中性脂肪に変える働きもしています。
こうしてできた中性脂肪がカラダに蓄えられると、私たちは太っていくわけです。
つまり、血糖値が急激に上がると、これはまずいとばかりにインスリンが大量に分泌され、そしてインスリンが大量に出てしまったことで、カラダの中で脂肪が増えることになるのです。
空腹時のときに、いきなりケーキや大福などを食べると、血糖値が急上昇して、インスリンがいっぱい出てしまいます。
しかし、食事の直後なら、ケーキや大福の消化吸収が単独で食べるときに比べて抑えられるために、血糖値は急激に上昇しなくてすむのです。
食前よりも食後の甘いものはOK。しかし大量に食べるのはNGです。
先に食事でとった糖質・脂質に、ケーキや大福でとった糖質・脂質が上乗せされてしまい、総摂取量が増えるのは事実。
食べるタイミングと摂取量に気をつけたうえで、たまにはそのおいしさを味わってくださいね。