免疫力を高めるには海藻類が超絶良いという理由
生活習慣病を引き起こす基本的な原因として「肥満」が注目されています。
生活習慣病の患者は、糖尿病、高血圧症、高脂血症などのうち、複数の病気を併発しているケースが多いです。独立したものではなく、互いに密接に関係しあっています。
生活習慣病には食生活と免疫力を高めることが大切です。
ここでは、生活習慣病を引き起こす基本的な原因と、免疫力を高める方法をご紹介します。
目次
生活習慣病の典型的『内臓脂肪型肥満』
一つひとつが軽症であっても、そこに肥満が重なると深刻な事態になります。
肥満といっても、特に問題となるのは「内臓脂肪型肥満」です。
内臓脂肪がたっぷりたまった土壌には、糖尿病、高血圧症、高脂血症の芽が出やすく、しかもそれらがまだ小さいうちに動脈硬化の芽も出てきます。
動脈硬化が成長すると、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすくなります。
内臓脂肪型肥満によって複数の生活習慣病が引き起こされた状態を、みなさんご存じの「メタボリックシンドローム」です。
年齢を重ねると、体重の変化がなくても体のつくりが変わり、いつしか内臓脂肪の割合が増えていきます。日頃から、自分で体の変化をチェックすることが大切です。
アレルギー疾患
日本では現在、約3700万人が、アトピー、ぜんそくなどのアレルギー疾患に悩まされているといいます。患者数の増加はもちろん、その症例も非常に多様化してきています。
現代社会には、体のリズムを狂わせる要因が蔓延しています。
間違った食生活の指導や農薬や食品添加物、ストレスフルな人間関係、医薬品、電磁波など、さまざまな有害なものが生活の中に浸透しています。
こうしたものの影響が、体内酵素を慢性的に消耗させ、現代人の体に異変を起こす要因となっています。私たちの体に本来備わっていたはずの免疫力や自然治癒力を、著しく低下させているのです。
例えばガン細胞があります。
ガン細胞は健康な人の体につねに発生している。
免疫力が正常にはたらいていれば、ガン細胞は除去されるので、私たちは健康でいられます。ガン細胞が腫瘍となって体を脅かすまでに成長するのは、長期にわたって免疫力が低下しているために引き起こされるからと考えられます。
免疫力や自然治癒力が低下した状態では、体を正常に保とうとする機能がバランスを失い、さまざまな症状となって現れてきます。
現在、病気が増えているのは、私たちの体内酵素と免疫力が異常に低下している証拠でもあるのです。
免疫力アップには絶対「海藻類」
では、私たちはどのような食生活をすればいいのでしょう。
お手本にするのは、玄米などの穀物菜食、つまり昔の日本人の食卓風景です。
現代人の食事は、動物性たんぱく質や脂肪の割合が高い
現代の食生活のバランスを変えていかないことには、人間の体が本来もっている免疫力や恒常性を養い、維持することはできません。
必要な栄養を効率よく摂るためには、未精製の穀物を摂るのが効果的です。
玄米や黒パン、全粒粉の穀物、いわゆる副穀などの未精製の穀物からは、私たちの体に必要な栄養素の多くをほぼそのまま摂り入れることができます。とりわけ玄米は、それらのほとんどを含有する優れた完全食品といってもいいでしょう。
野菜や豆類もたっぷり摂るのはもちろんのことですが、特に旬の野菜を多く摂るように心がけましょう。
ただし、1、2種類だけの野菜を山盛りという食べ方ではいけません。なるべく、多くの種類を食べるようにしましょう。
海藻類は絶対に欠かせない
海藻類にはミネラルや食物繊維、たんぱく質がたっぷり含まれ、野菜で足りない分を補ってくれます。
また、独特のぬめり成分であるフコイダンには、血圧上昇抑制、腫瘍抑制、抗ウイルス作用などがあるといわれています。
さらに、豊富な食物繊維は便通をよくし、毒素の排出にも効果的です。
ワカメ、ヒジキ、コンプ、メカブ、寒天など、1日3食のうち2回は是非摂っていただきたいです。
動物性食品は全体の10〜15%でいいのですが、それもできるだけ魚介類を食べるようにしましょう。特にまるごと食べられる小魚、小エビ等はぜひ毎日摂ってください。
反対に、肉、卵、牛乳、乳製品などに含まれる飽和脂肪酸はコレステロール値を上げ、血をドロドロにする原因になりますから、ごく少量に、頻度も少なくするよう心がけましょう。
そして何より重要なのは、正しい食習慣を続けていくことなのです。
人間の体は「ほどほど」が丁度良い
体の各器官は、全身をくまなく張り巡ってそれらをつなげて統合する、自律神経システムの絶妙なコントロールの下にバランスを保っています。
私たちの生命活動を維持するために、たくさんの体内システムが機能していますが、中でも代表的なのが、次の3つのシステムです。
主な体内システム
- 代謝エネルギーのシステム
- 自律神経系のシステム
- 白血球のシステム
さらに、これらのシステム同士の緊密な連携関係をコントロールし、その采配役となっているのが「自律神経」です。
自律神経は、交感神経と副交感神経という、相反する2つの系統から成り立っています。両者がバランスを取りあいながらはたらくことで、体内システムが正常に稼働するといえます。
自律神経は、時に間合いを間違え、いずれか一方に大きく傾くことがあります。
そうなると体内システムはとたんにバランスを失い、体に変調をきたします。なぜなら自律神経は、外界から侵入した異物から体を守っている白血球をも支配しているからです。
白血球は血中の免疫細胞であり、免疫機能の中心的な存在といえます。したがって、自律神経と白血球の連携が、免疫力を大きく左右します。
白血球の大半を占めるのが、粗粒球とリンパ球です。平均的な構成比率は、粗粒球が60%、リンパ球が35%程度です。
この比率は、外部からのストレスに敏感に反応して、変動しています。
白血球が通常のバランスを崩してしまうと
白血球は、体内に侵入した異物退治のために自分の仲間を増やして戦うのですが、自律神経のアンバランスがもとで白血球が通常のバランスを崩してしまうと、頼粒球やリンパ球が間違った行動を起こしてしまいます。
ストレスなどで粗粒球を増やす事は良くないということです。
悩み事や不安を心に抱えているとき、胃がキリキリと痛むことは誰にでも経験あることだと思います。増大した粗粒球から発生する活性酸素が、胃や腸の粘膜をチクチクと攻撃しているからなのです。
そのような状態が続くと、ますます粗粒球が増えて状況は悪くなります。
そんな時は逆転の発想で、リンパ球が増えるように気持ちを切り替えればいいのです。
リンパ球の割合を増やすには
リンパ球の割合を増やすには、体の力を抜いてリラックスし、副交感神経が活発になった時です。運動性の神経を抑えて消化器官や循環器官が活発にはたらき、免疫力が高くなります。全体的にはクールダウンした状態といえるでしょう。
ところが、リラックスした心地よい状態ばかりが続くと、今度はリンパ球が多くなりすぎ、アレルギー物質などの抗原に対して敏感に反応し始めてしまいます。
子どものアレルギーが大きな社会問題になっているその原因の1つがお菓子やジュースの摂りすぎにあります。
甘いものを摂りすぎると、消化を促進するために副交感神経がつねに優位になり、リンパ球が増えすぎた結果、アレルギーを引き起こすとも考えられています。
何事も、ほどほどがいいのです。
まとめ
いかがですか。
免疫力アップには「海藻類」がかかせません。
白血球は血中の免疫細胞であり、免疫機能の中心的な存在。ストレスを極力ため込まず、副交感神経を優位にして、リンパ球や有用菌が多めな状態を維持するように心がけてください。それが、腸を健康な状態に保ち、病気を防ぐコツといえます。